カラコレ裏技

本日はカラコレの話。

カラコレとは。

Color correctionの略で、広義での色補正のこと。
(ここではカラーグレーディングも含んで説明します)

日本ではなじみが薄いけど、海の向こうでは作品のイメージを左右する重要な行程として扱われている。

ちなみにあのBlackmagic designは実はカラコレソフトから出発した。

カラコレをする際に気をつけなければならないこと、それは

収録時にできるだけフラットに収録する

ことに尽きる。


どういうことかというと、コントラストのきいたメリハリのある画は、
それ自体完結しているので編集でいじれないのだ。
いじるとノイズが出たり、トーンがめちゃくちゃになる。

それを避け、うまく着色するためにできるだけフラットに撮る必要がある。

たとえば、こんな画。

これはBlackmagic cinema cameraで撮影された画。

5Dなどの一眼でそのまま撮るとこうなる。

(画像は江夏さんのブログよりお借りしました。)

上の画像はフラットに撮られていて、まだいじる余裕がある。
下の画像はもうキツキツといった具合で、カラコレするのはこわい。

なかなかシネマカメラのようには収録できないのが現状。

それでどうするか。
実は禁じ手がある。
それをこれから説明しようと思う。
あくまで簡易的なカラコレであり、子供騙しのようなものです


Premiere pro CS5.5で解説します。

この映像を例にとって手順を説明します。

ぱっと見てもらえればわかる通り、
シネマカメラで撮られたデータではありません。
コントラストがきつく、硬い画です。
この状態で色をいじるとなかなか大変です。

Premiereの画面です。

① 3ウェイカラー補正で黒の出力レベルを変更する

通常はこんな感じ。
このマスターの黒出力レベルを


70にしてみる。

すると

全体的にフラットな画に。

ここからはトーンカーブをいじったりしても大丈夫。

② トーンカーブ適用


俗にいうSカーブ。
赤を下げて青を上げるとハリウッド映画風味に。

最終的な画がこれ。


いかがでしょうか?

普通にカラコレするより、やや自由度は高いかと。

興味があったらお試しあれ。


使用画像:短編映画『RELAY』(2013)より