2013年おすすめカメラ【動画】
現時点(2012.12.28)でアマチュアが購入できるカメラで、映像制作に向いたカメラをまとめてみた。
この一年でだいぶ状況が変わったように思う。
仮に去年のカメラランキングを作るならこうなる。
1位 Canon EOS 7D/60D
2位 Canon EOS 5D MarkⅡ
3位 Panasonic Lumix GH2
4位 Canon EOS Xシリーズ
5位 NIkon D3s
映画のセンサーは35ミリフルサイズの約半分のスーパー35であること、映像収録に外せない機能、コスト面、そしてなんといっても映像のクオリティ…などを考慮すると、だいたい(個人的に)こんな感じになっていた。
7Dはかなりバランスのよいカメラだった。
しかし、今年は新製品ラッシュの年となり、注目マシンの後継機や新顔が数多く登場した。
かなり劇場用撮影カメラに近い画を吐き出せるカメラも登場した。
そして、このことが一眼カメラ界に新たに「解像(鮮鋭)度」という評価項目を加えてしまった。
EOS系のカメラの登場はインディペンデント映画界をいっぺんに変えた。
それは図らずもそうなってしまった、という感じで、おまけ程度につけた機能をユーザーが使い倒していく中でメーカーを巻き込んで普及していった。
DSLRという言葉も定着した。
MarkⅡの登場から4年が経った。
偶然生まれたカメラはやっぱりプロカメラには勝てない(使うフィールドが違う)。
どうすれば映画に近づけるか
そこを目指したカメラにはどうあがいても勝てないのだ。
それをふまえて、2013年の暫定カメラランキング。(期待版)
1位 Blackmagic Cinema Camera
2位 Panasonic Lumix GH3
3位 Panasonic Lumix GH2
4位 Canon EOS 5D MarkⅢ
5位 Canon EOS 7D
Canon VS Panasonic
5D mark 2
風景
http://vimeo.com/29262251
人物
http://vimeo.com/30109859
Film Look
http://vimeo.com/33107720
GH2
風景
http://vimeo.com/48890521
人物
http://vimeo.com/19016370
http://vimeo.com/55077541
Film Look
http://vimeo.com/54727322
※Film Convertとは。
CanonとGH2の比較動画
http://vimeo.com/54968498
Lumix GH3
何の業務機で撮られたのかと思ってしまうこの映像。
実は「女子カメラ」代表Lumixでの撮影映像。
当ブログではCanonのEOSばかり扱ってきたが、
動画界ではこのGH2が破竹の勢いでEOSを崩しにかかってる。
通常、画質はビットレートに左右される。
EOS系は40Mbitだと聞いたことがあるが、GH2はハッキングでそれ以上にできる。
上の動画は66Mbitだ。
超高解像の映像はGH2の4/3センサーとこの高ビットレートによって産み出されている。
そして今月、新たなモンスターが登場する。
Lumix GH3
GH3の仕様についてはこの方がまとめてくださっている。
完全な動画機になったGH3。
NOKTONのF0.95のレンズと組み合わせることで未知の映像を体験できる。
…ただ、やはりフレキシブルなのはCanonのほう。
GH系は暗部に弱い。完全につぶれる。
また色味もどちらかというとコンデジっぽい(個人的には)
解像度をとるか、風味をとるか?
http://vimeo.com/54258497
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NDフィルター
動画を撮影する上で、絶対に欠かせないのがこのNDフィルター。
周知の通り、デジイチで動画を撮る場合、
基本的にシャッタースピードは固定である。
明るさを変えるためには絞りかISO感度のいずれかで調整しなければならない。
しかし、これは実に面倒なことだったりする。
写真をオートで撮っているなら、シャッタースピードのことはあまり気にならない。
カメラ側が自動で適切なSSを算出してくれる。
しかし、例えば太陽がさんさんと降り注ぐ真っ昼間にカメラのシャッターを切ってみてほしい。
きっとSSは1/400とか、1/1000とか、ものすごい高速で動いているはずだ。
これが動画では、常に1/50とか1/60なのだ。
このままではきっとおそろしく白トビしてしまう。
画面を暗くするには絞りで調整するしかないだろう。
以下の写真をご覧頂きたい。
すべてCanon 7Dと17-55mm F2.8で撮られた画像だ。
感度を最低まで下げてこれだ。
何も見えない。
絞りを大きくして撮るしか無い。
絞りをここまで大きくしてやっと映った。
しかし背景まで映り込んでいて主題が不明瞭だ。
ss1/50、絞りF2.8、ISO100、NDフィルター
これはNDフィルターを使用して撮った写真。
光量をフィルターが落としてくれるので絞りを開放しても撮れる。
動画ではNDフィルターを結構多用する。
光量を1/4とか1/8とか1/16とかに落としてくれる。
種類もそれだけ豊富だ。
日によって、あるいは時間帯によってフィルターを付け替えることになる。
フィルターを揃える費用もかかる。
ビデオカメラには基本的にこのNDフィルターが組み込まれているし、段階的に切り替え可能だ。
正直、かなり不便だ。
そんなデジイチにとって、可変NDフィルターは落とせる光量を適宜調整できる大きな味方だ。
最近ようやく国内でも取り扱われはじめたので、手に入る人はぜひ買った方がいい。
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パンフォーカス
「パンフォーカス」とは画面内にあるすべてのものにピントがあっている状態のこと。
黒澤明の映画はだいたいパンフォーカス。
ふつう、カメラはピントの合っている以外の部分はボカしてしまう。
すべてにピントを合わせるには絞りの数値を上げる。
f4...f8...f11。
そうすると光の束が強固になり、シャープな画作りをすることができる。
黒澤明は、役者の額に汗が浮かぶほどガンガンに照明を当て、絞り数値の大きい画を撮影したらしい。
パンフォーカスの利点とは何か。
一言で言ってしまえば、ワンカットで状況を説明できるということに尽きる。
場面設定、役者の顔や服装、重要な小道具など、わざわざカットを変えなくともワンショットで見せてしまえる。
また、映画をより現実的なものに見せる効果もある。
今でこそ驚きは少ないが、映画創世記にあっては、パンフォーカスは画期的な出来事だった。
オーソン・ウェルズの『市民ケーン』はそれをやってのけた最初の作品だ。
もっとも、ここに登場するパンフォーカスは、ピントの合っている画をそれぞれ重ね合わせた、合成映像だったのだが。
DSLRが普及し、ボケボケの映像ばかりが巷に溢れ返っているが、レンズが明るく、交換できる利点は実はこのパンフオーカスにあるとも思う。